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『超常現象 科学者たちの挑戦』 [本]

NHKスペシャルのスタッフが番組を本に再構成したもの。取り上げているのは心霊現象と臨死体験、超能力で、UFOは取り上げていない。

取材先のイギリスの風景の長々とした描写やスタッフの個人的な感想が多くて、特に前半の文章は無駄が多い。客観的な事実だけでまとめれば新書サイズの分量に収まったのではないかと思う。

マーガム城の幽霊の目撃証言をパレイドリア効果(壁のシミなどを幽霊と見間違える)で説明したりしているが、何だか拍子抜けという気がする。シミュラークルとどう違うのか。

それにマーガム城の一例だけで一般化できるものではもちろんないし、目撃者が地元であった殺人事件を自分の錯覚と結びつけたのなら、目撃者のすべてが地元出身者なのか検証する必要もあっただろう。それに椅子がひとりでに動いたという現象はまったく検証していない。「検証番組ではなくドキュメンタリー」といえばそれまでだが、それは逃げだという気がする。

臨死体験の話では、臨死体験をした人物が幽体離脱をしたというところで、「妻が前かがみになって子供に何かしているのが見えた」と語るが、実際に妻は子供の顔にペイントしていたという。しかし妻子持ちの男性が妻子の夢や幻を見るのはごく自然なことだし、子供に対して母親が前かがみになるというのもありふれた光景で、これで「幽体離脱」とまで行くのはいかにも苦しいと思う。

生まれ変わりの子供の話も、アメリカのある少年が自分の前世は俳優だと主張し、少年と「前世」とされる1930年代の俳優との間には数多くの共通点があったとしているのだが、229項目の前世に関する発言のうち、161項目は調査できず、68項目は調査可能で、うち54項目が「一致」したとしているのだが、これもどうなのか。

一致したとされる項目のうち、「船で世界旅行した」「豪華客船できれいな女性と踊った」というのは1930年代の話としてはごくありふれたものだし、「友達の俳優がタバコのCМに出演した」というのも俳優ならよくある話だろう。「ブルーベリーが好き」「中華料理が好き」「猫が嫌い」「ピアノを持っていた」「家はレンガの壁」「メイドを雇っていた」「恋人をよく浜辺に連れて行った」という項目もそれこそありふれたもので、これなら一致する人はごまんといたはずだ。

そもそもこの8歳の少年は、「前世」とされる人物を特定するために両親がいろいろな人物のファイルを見せ続けており、いろいろな人間の情報があらかじめ刷り込まれているから、記憶が混乱して都合よく組み替えられた可能性もあるだろう。これをもって「驚くべき一致」というのは言い過ぎという気がするが、そもそも調査できなかった161項目はどうなっているのか。これがすべて外れたとしたら、「一致」した項目は4分の1以下で、それも「ブルーベリーが好き」云々のたぐいである。

日本の生まれ変わり少年の話ものせてあるが、この少年は3歳頃から自分の前世はエジンバラのイギリス人だと主張し、鉄道事故のニュースが流れた折に、(前世の)自分が死ぬ少し前にイギリスのサウスウォールでも鉄道事故があったと言って両親を驚かせたというのだが、これも少年の記憶違いではないのか。テレビのニュースで「1997年にイギリスのサウスウォールでも同様の鉄道事故がありましたが…」とアナウンサーがしゃべったのを聞いていただけとか。

少年の両親はわざわざエジンバラまで息子を連れて行ったという。滞在はたったの4日間だったが、「手掛かりは得られなかった」という。これも何だかおかしな話だと思う。前世の記憶を頼りに街を歩けば、前世の生家ぐらいにはたどり着けそうな気もするが。

ユリ・ゲラーの話はもう論外という感じもするが、わざわざ部屋のテーブルの上に並べて置いたスプーンを曲げて見せたというくだり、スプーンに仕込んでおいただけというのはスタッフも行く前からわかっていたという。ジェームズ・ランディがもう何十年も前にすべてトリックを解き明かしているのに、またイスラエルまで取材に行ってユリ・ゲラーに露出の機会を与えるというのは理解に苦しむ。

アメリカの「超能力スパイ」が写真を透視できるかという実験の話は比較的おもしろかった。しかし結果はそれこそ「かすりもしない」もので、ほとんど一枚も当たらなかったというのだが、さもありなんである。そもそもこの「超能力スパイ」、戦時中に「危ない!」とビビッときて仲間を連れて逃げ、命拾いしたことが何度もあったというのだが、単に用心深いだけではないのかと思う。

テレパシーをfMRIで検証したという章も、「テレパシー」で通じ合ったとされる被験者の脳の視覚野の活動には「同期現象」が起きたというのだが、これもどうなのか。197ページにそのグラフがのっているが、5分間のジグザクの波形が「ほぼ一致」というのはこじつけだろう。6回の点滅画像の区間のうち、ピッタリ波形が一致していると言えるのは3、5、6回目で、残りの1、2、4回目はむしろずれている。

そもそも脳の活動には周期性があるのではないか。脳活動の結果生じる微弱な電気を記録したものが脳波で、波というからには周期性があるから、5分間の間に弱まったり強まったりをくり返すのではないか。そのうち3回が「ほぼ一致」したぐらいで「テレパシー」というのもやはり誇張で、「1時間ほとんど点滅画像を見せなかったのに、そのうちランダムに時刻を選んで見せた1分間だけ、相手の脳波が飛び上がった」というぐらいでないと、テレパシーとまではいえないのでは。

最後に乱数発生装置に人間の意識が影響するという話。これは私もテレビで見たことがあるが、乱数発生機に他の電気器具の電磁波が影響したりすることは本当にないのだろうか?

「バーニングマン」の実験では、ここで使用された乱数発生機は他の電磁波の影響は受けない作りになっていたとされるが、裏返せば「他の発生器は影響を受けるの?」と思ってしまう。

乱数発生機が有意に振れたのはスティーブ・ジョブズが死んだときと東日本大震災が起こった日などと言われると、日本の2万人の死者とジョブズの死が同価値なのか?とちょっと嫌な気にもなってしまうけど、テレビやネットで大々的に報道された事件があると発生器が大きく振れていくので、これは「意識の超常作用」というより、単に電波の使用量がけた外れに大きくなったせいでは?という気がする。

つらつら書いたけど、どうもこの本、科学的な検証がちょっと不足しているのではないか。くり返すが、それを「ドキュメンタリーだから」と言うのは言い逃れだと思う。そこまで峻別している視聴者はそう多くはないだろうから。


NHKスペシャル 超常現象 科学者たちの挑戦

NHKスペシャル 超常現象 科学者たちの挑戦

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2014/06/20
  • メディア: Kindle版




超常現象: 科学者たちの挑戦 (新潮文庫)

超常現象: 科学者たちの挑戦 (新潮文庫)

  • 作者: NHKスペシャル取材班
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/05/27
  • メディア: 文庫



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アメリカ国防省が公開したUFO記録 [目撃情報]

昨日今日とテレビのニュースでも取り上げているが、UFOの存在は認めても、問題はそれが「地球外」のものなのか?ということですよね。

地球外でないなら何なのか? 地底人のものなのか。「アルザス」だったっけ? 地球内部の別惑星か。飛鳥さんを呼んでこーい、だよな。

しかしまじめな話、そもそも人工物なのかという見方もある。旧ソ連の科学者の中にはUFOを一種の生物と考えていた人もいる。それがF35も追いつけない速度で飛べるのかという気もするが。

未来人がタイムトラベルで飛来してるのではないかという説もあるが、こけはそうかもしれない。しかし時間を飛び越える技術があるなら、何千光年も離れた空間も短時間で航行できるのでは?

今までのところ、UFOがどこかの国とか基地を攻撃したりはしなかったけれど、実際にそういうことが起こったらとても太刀打ちできないだろうし。たとえ最新鋭のアメリカ空軍でも。なんせ発熱もなしに超高速で飛ぶのだから。

しかし、イタイプ基地事件ではオレンジ色の発光体が超高温を発して基地の機械類を麻痺させたというし、レンデルシャムの森事件でもUFOはアメリカやイギリス空軍のすぐそばの森に着陸したとされている。もしこれらの事件がガセでなかったとしたら、防空上の重大な脅威ですよね。

むしろ軍関係者であればUFO事件は無視できない話だったはずで、データは必ず収集しているはずだ。日本の自衛隊でもそういうデータはある程度は整理して保管してるんじゃないかと思うけど、佐藤守氏の話なんかを聞くと、そうでもないみたいだ。

UFOを「信じる」とか「信じない」とかいう時代ではないと思うのだが。そういう迷信話や宗教と絡める考え方自体非科学的だ。何かあることは確かで、それが宇宙人だろうが未知の生物だろうが気象現象だろうが、もうちょっと真剣に受け止めるべき時代が来ているのだと思う。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/ufo-%E8%AA%AC%E6%98%8E%E9%9B%A3%E3%81%97%E3%81%84%E7%8F%BE%E8%B1%A1%E3%81%A0-%E7%B1%B3%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%A9%9F%E9%96%A2%E3%81%8C%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8/ar-AALsRin?fbclid=IwAR1oMJLjMypIfFDvtt2o5evHE1McAv7TlEHUmGfquGXMccHt2dxQ_o_HRfU&ocid=uxbndlbing
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知人から聞いた心霊現象のこと【山中越えの幽霊?】 [心霊現象]

以前、学校や職場で友人や同僚から聞いた不思議な話を、あとで検証できるようにメモしておけばよかったと思うことがある。また忘れるといけないのでいくつか備忘録として書いておこう。

私は滋賀県に住んでいるのだが、滋賀県大津市と京都市左京区を結ぶ山道に「山中越え」という道路がある。大津の近江神宮の裏手から登っていき、京滋バイパスを横切って、比叡山へ登っていく道である。とても曲がりくねった道で、割合高度もあるのだが、山道を登ったところに比叡平という住宅街があり、交通量は比較的多い。




この道は夜になると何となく不気味なところだが(それにもかかわらず暴走族がよく走り回っている)、ネットでも心霊スポットとして紹介されている。私も知人の高校生から、その母親がここで幽霊らしきものを見たという話を聞いたことがある。

ところがそれがうろ覚えでよく思い出せないのだが、彼の母親が夜中に何かの用事でこの山道を車で走っていたとき、「突然フロントガラスに、白いものがいっぱいついた」というような話だったと思う。驚いて車を脇へ停め、外に出てフロントガラスを確認してみると、人の手形がフロントガラスにびっしりとついていた、というような話だった。
夜の山中越え

宮城県の「葛岡公園墓地」では、お参りに来た人の車の調子が突然おかしくなり、ライトがつかなくなったりエンジンがかからなくなったりすることがあるという。不審に思って外に出てみると、ボンネットやフロントガラスに人の手形がいくつもついていた、というのだが、これと似た話だと思う。「葛岡公園墓地」とは宮城県仙台市にある葛岡墓園のことだろうが、中岡俊哉の本か何かでこの話を読んだような記憶がある。

私自身、この葛岡墓園の話と山中越えの話を混同しているのかもしれない。それにフロントガラスやボンネットの手形といっても、葉っぱか何かが風雨に飛ばされて貼りついた跡が、白く浮き上がって手形に見えただけのことなのかもしれない。夜中に墓場とか人気のない山道を車で走っていたら嫌でも恐怖心は増しているだろうから、ヘッドライトや懐中電灯で照らしたものが手形に見えてしまったのだろうか。

とはいえ、滋賀と福井の県境の山道でも、夜中に車で走っていると突然女の幽霊が現れ、ニタニタ笑いながらフロントガラスに覆いかぶさり、そのまま抜けるようにスーッと消えてしまうという怪談話がある。これも中岡俊哉の本で紹介されていた話だ。

この山道とは、塩津街道と呼ばれる国道8号線か、西近江路(国道161号線)のことだろうか。夜中に仕事か何かでやむを得ず通るとなると疲労感も増しているだろうから、ハイウェイ・ヒュプノシスのような幻覚も生じやすくなるだろう。そのためか山道はどこでも怪談話が妙に多い。

今はその知人の高校生も大学生になって他府県に住んでいるので、めったに会う機会もない。もしまた会うことがあったらもう一度確かめたいと思うのだが、彼の方で(あるいは彼の母親の方で)こんな話を憶えているのだか。
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ロンプク☆淳のUFO [目撃情報]

私の地方でも放送があったので見てみたが(4か月遅れ…)、KBC(九州朝日放送)で放送されている「ドォーモ」という番組で、ロケ中の2020年3月24日深夜1時半ごろにロンプク☆淳ほか番組の出演者・スタッフたちが目撃したというUFO。ETzxXT7UYAA-Lt0.jpg

どうも飛行機か何かの見間違いじゃないかと思うのだけど。これだけでは何とも言えないが。

小倉北区の紫川沿いを歩いていた淳と中上真亜子が北の方角の空を見ると、右手のトーマスタワーという高層マンションの陰に向かって飛んでいく発光物体を見たという話しなのだが、番組を見返しても淳たちが飛行物体を視認したのは1秒にも満たない。中上も「0.7秒ぐらいだった」と言っているから(まあ、感覚的に0.7秒くらいかな?ということでしょう)、とにかく1秒も見なかったかな?と目撃者本人も思うぐらいの短い時間だったわけだ。
https://twitter.com/lonpuku/status/1252199534442115072

1秒足らずに間に、例えば飛行機やヘリコプターのような通常の飛行物体と「UFO」とを区別できるものなのか。夜間の空なので、昼間の空に比べると発光する物体はより強く目に付くだろうが、それにしても極めて短時間の目撃でしかない。

夜間は明るいものが目に付くとはいっても、正確に視認できるわけではない。むしろ暗い分、その正体をはっきりつかむことは困難になるだろう。旅客機の窓の明かりが並んでいるのを見て、UFOのランプと見間違えたのかもしれない。

目撃した出演者・スタッフたちでUFOの絵を突き合わせてみた、というのも、目撃者7人の絵は「楕円形の飛行物体」ということ以外は共通点がない。下松市の目撃者の描いた絵でもそうだが、窓の数でも0から10個ぐらいまででバラバラである。つまり、誰もはっきりと形状を記憶できるほど見ていなかったということだ。

また、描かれているのはいずれも楕円形の発光物で、「いかにもUFO」という感じの典型的なUFOの絵である。淳と中上が「UFOだ!」「UFOでしょう!?」と騒いだので、あとのスタッフたちも「自分たちが見たのはUFOだったんだな」と引きずられたのではないだろうか。それで典型的なUFOの絵を描いてしまったのではないか。

それにやはり致命的なのは、後ろからカメラマンがカメラを回しながらついてきたにもかかわらず、映像にはまったくUFOが映っていないこと。UFOを左手で指す淳の動きを見ると、UFOは高層マンションの裏側に消えていったと考えられるが、映像にはマンションの背後も含めてどこにもUFOが映っていない。

淳が左手で指したのを聞いてカメラマンがカメラを向けたときにはマンションの背後に隠れてしまったのか。しかしその後もマンションの背後からはそれらしい発光物体は出てこない。UFOは方向を変えたのか、それとも窓の明かりを消したのだろうか?!

淳が左手のペンか何かの棒で指した先の空にUFOがあったというのだが、その直後を写したカメラの画像には何も写っておらず、暗い空が広がっている。
video - snapshot1.jpg

画像の明度を1.3倍にしてみたが、やはり空にはそれらしき影は写っていない。
video - snapshot2.png

Flightrader24を見てもわかるが、北九州市や門司は民間の飛行機もよく飛んでいる。それが小倉北区の上空で旋回し、高層マンションの陰に隠れたのをUFOと誤認したのではないだろうか。あるいは米機軍機か自衛隊機のナビゲーションライトをUFOの窓と勘違いしたのかもしれない。

005l.jpg
マイナビニュースより

画像を暗くすると…
005l_2.png

航空機の灯火はUFOとよく間違われる。一瞬のことであればなおさらだ。軌跡も追えていないとしたら、やはりその可能性が高いと思う。
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正伝寺の生首の掛け軸 [心霊現象]

昨日の「世界のなんだコレ!?ミステリー」(2020年7月22日放送分)で放送された青森県弘前市正伝寺の「放送中に目を開いた」という生首の掛け軸。私もさっそくネット上で当時の映像を見てみました。
https://www.youtube.com/watch?v=QwY2y6JXsqA


う~ん、どうなんでしょうかねえ。この映像で見た限りでは、確かに目を開いているように見えますが。

ただ、当時(1976年。昭和51年)のアナログ波のテレビ放送だと画面がうっすらとブレて映ることはよくありましたけどね。いわゆる「ゴースト」というやつ。それでズレた部分がたまたま目玉に見えたのかと思ったけれど。
https://www.soumu.go.jp/soutsu/kinki/faq/faq/jushinshougai/index.html


放送局とテレビ受信機の間に高い山やビルがあると、電波がさえぎられてよくこういうことが起こったのだが、その場合でも画面全体がぶれて輪郭がずれたり濃くなったりする。この映像のように画面の一部分だけがブレて黒くなったりすることはちょっと考えにくいような。
snapshot.jpg

思い切り疑うと、これを放送した番組スタッフが故意に加工した?という気もするが、さてどうなのか。技術的には当時でもまったく可能だったと思いますが。

テレビ番組の放送中に画面に心霊現象が映ったという話は「生き人形事件」が有名だが、その映像が残っているというのはめずらしい。人魂やオーブならホコリの乱反射やハレーションで説明がつくが、ピンポイントで右目のあたりが黒い丸になるというのは、やはりちょっと不可思議な現象だと思う。
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滋賀県大津市堅田に現れたUFO [目撃情報]

昭和50年(1975年)に滋賀県大津市の堅田付近に現れたというUFOの目撃情報。ネット上ではあまり見なくなっているので、ここで改めて整理してみる。

1975年9月5日午後8時40分ごろ(資料によっては8時ごろ)、滋賀県大津市の堅田地区(琵琶湖大橋の西詰、浮御堂の近く)で、琵琶湖上を浮遊する飛行物体が出現。物体は葉巻型の細長い形状で、オレンジ色に光っており、1時間近くも滞空していたという。

堅田にある市営臨湖団地の住民たちがこの飛行物体を目撃した。目撃者は当時団地に住んでいた若い夫婦や自営業者などで、警察や滋賀日日新聞(現在の京都新聞滋賀本社)に通報した。

電話で応対した滋賀日日新聞の記者は「琵琶湖大橋のナトリウム灯の見間違いでは」と確認したが、通報した住民は、物体が浮かんでいるのは橋よりもっと上の方で、ときどき上昇したり横に移動したりしていると説明した。




細長い物体の周辺には3つの1等星ほどの明るさの小型物体が並行して飛んでいたという。その母船と思しき葉巻型の飛行物体には3つの窓らしいものがあった。

やがて母船と小型UFOは音を立てずにゆっくりと上昇し、南東の市街地である浜大津方面へ飛び去った。しかし再び堅田周辺に現れ、また浜大津方面へ飛び去るという飛行を計4回ほど繰り返した。

滋賀日日新聞の記者たちは、浜大津方面へ飛んでくるUFOを待ち構えようと、社屋のビルの屋上にカメラを持って待機していた。すると午後10時ごろ、南東の向かい側にある滋賀県知事公舎の上空にオレンジ色の物体が出現。大きな電灯がつくように葉巻型のUFOが現れたという。

UFOは肉眼ではニワトリの卵ぐらいの大きさで、その10分の1ぐらいの大きさの小型のUFOが下を飛んでいた。記者たちはUFOを撮影。UFOはやがてゆっくりと西の方角へ移動をはじめ、2、3分で記者たちの目の前を横切り、飛び去っていった。全体で30分ほど滞空していたという。

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写真①

滋賀県知事公舎は当時の滋賀県警本部の隣にあり、道路を挟んで向かい側に滋賀日日新聞があった。写真の左に写っているのは県警本部庁舎の屋上の貯水タンクだろうか。この庁舎は現在は取り壊されて県警本部も移転している。




同日に別の撮影者が撮影したという写真。物体はオレンジ色ではなく白色だったというが、やはり細長い形状の物体と、小型船のような発光物が2、3個写っている。

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写真②

このUFOはその後も同年10月にかけて10回近くも出現した。対岸の守山市から目撃した人もいたが、もっとも目撃したのは堅田の臨湖団地の住民で、1度はUFOが湖面近くまで下降してきたため、住民たちで見に行ったこともあった。そのときのUFOの大きさは10メートルほどに見えたという。

滋賀日日新聞で目撃者の証言を整理してみたところ、UFOは滋賀県南東部の三上山の上空に出現し、琵琶湖上空を横切ったのち、南下して大津市南西部の音羽山(滋賀県と京都府の県境)上空で消えることが多かった。

当時の目撃者の氏名を電話帳で調べると、現在も大津市に在住している方が何人かおられる。目撃者には地元の警察官もおり、何らかの飛行物体を複数回、多数の人間が目撃したのはまちがいない。

しかし結局この飛行物体は何だったのか、検証されたという記録はない。特に実害もないし、地元の警察でも「何か飛んでいて騒ぎになってるらしい」で片づけたのだろう。そのうち大津市上空でUFOが目撃されることもなくなり、忘れ去られたようだ。

同じ年の12月には隣県の京都府宇治市でオレンジ色の飛行物体が目撃されているが、同じものかもしれない。

この1975年は日本では他に2月に甲府事件、海外では11月にトラヴィス・ウォルトン事件が起きた年で、話題になったUFO事件が多発した年でもあった。

それだけに「あれ、UFOじゃないか?」という疑念を人々が抱きやすくなっていたのかもしれないが、この大津市の事件のように、UFOファンや天体マニアならともかく、ごく普通の住民が多数UFOを目撃したというのは、少し考えさせられる話ではある。
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トラヴィス・ウォルトン事件で現れたという人間型宇宙人とは [トラヴィス・ウォルトン事件]

文春オンラインがなぜか数十年ぶりに再掲載したトラヴィス・ウォルトンのインタビュー記事。これを読んでいてまたこの事件に対する評価が少し変わってきた。
https://bunshun.jp/articles/-/13186?page=2


トラヴィスが宇宙船内の人間型の白人のような宇宙人を見たのは、グレイ型の宇宙人に囲まれて驚愕して部屋を飛び出した後だとある。

ここの「顔色は褐色に近く、髪は伸ばしていた。上手には言えないが、アメリカの大都会なら、見かけそうな顔つきだった。」という記述。

YouTubeに去年アップされたトラヴィスのインタビューでも、グレイ型エイリアンに驚いて部屋を逃げ出そうとしたとき、人間のような別のエイリアンに出会ったと語っている(スタートから25分ぐらいのところ)。
https://www.youtube.com/watch?v=ilm_fDTh7Ts


どうもこの人間型エイリアン、トラヴィスを安心させるために変装したエイリアンか、あるいはアンドロイドではないかという気もしてきた。

ボロネジ事件でもエイリアンが巨大なロボットを引き連れていたという目撃証言があるし、同じロシアのクラスノダールで2017年に目撃された身長7~10メートルの巨大エイリアンもロボットかもしれない。

だとすると、すでに人間型のエイリアンか人間に似せて作ったアンドロイドが地球に潜入しているのかもしれないが。ともかく、トラヴィスの証言もあながちデタラメともいえない気がしてきた。人間でも野生動物を調べるときにそっくりな「ぬいぐるみ」をつくって近寄ったりしますもんね。
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介良事件のUFOは灰皿なのか [介良事件]

NHKの2017年6月9日放送の「幻解!超常ファイル」でも紹介された「介良事件のUFO=灰皿」説。以前から灰皿か煙草盆ではないかという指摘があったが、確かに介良事件のUFOの模型と、灰皿説で言われている南部鉄器の灰皿とは酷似していますね。
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事件当時から目撃者の中でも「鋳物の灰皿みたい」「灰皿に銀のスプレーを塗ったような」という声はあったというから、そもそも灰皿によく似ていたんでしょう。模型と酷似した灰皿が見つかったことで、もう勝負あったかな?という感じはしますね。

あのUFOがはたして灰皿だったのなら、

誰かが(目撃者の中学生の一人?)が南部鉄器の灰皿を手に入れ、中に豆電球やラジオの部品などを詰め込んでUFOに仕立て上げ、イタズラ目的で介良の田んぼの中に置いておいた。それを地元の中学生たちがUFOと勘違いした。UFOが飛んで行ったとかナップサックから消失したとかいうのは、興奮状態にあった中学生たちの思い込みか誇張、あるいは嘘。

ということになるのだろう。

タンスの中からUFOが消えたのは、家の人がガラクタだと思って捨てておいたとか。ナップサックには穴でも開いていたのだろう。田んぼの上に浮かんでいたとか塀の上に飛び上がったとかいうのは、出まかせにそんなことを言ってしまったのか、インタビューに興奮しながら答えているうちにそんな光景を思い浮かべて勘違いしてしまったと考えられる。
https://www.youtube.com/watch?v=l0wsFlq2IR0


この事件で肯定論にとって致命的なのは、何といってもあのUFOの思い切り茶地臭いデザインで、それこそ当時のウルトラマンにでも出てくるような円盤の形をしている。銀メタリックというのもありきたりで、そのため素人一般人の想像の産物という感が強い。

唯一残っている写真も浮かんでいる状態のものではない。灰皿を遠くから撮影しただけで、ほかのアプローチでカメラで撮ることができなかったのは、それこそウソか、怖くてシャッターがおりないと錯覚してしまったのかのどちらかということになるのだろう。

とはいえ、これまた思い切り肯定論に立って憶測をめぐらすと、あのUFOはそもそも地球の灰皿に似せてエイリアンが作ったものなのかも。フェイクUFOならぬフェイク灰皿である。

どこかで南部鉄器の灰皿を拾った異星人が、これに似せて地球人の生態を探査するロボットをつくろうと思い立ち、わざわざ銀メタ加工まで施して、純真無垢な高知の中学生たちをだまくらかした、ということなのかもしれない。

しかしそれならなぜ浮遊してみせたのか。おとなしく灰皿してればいいものを。

…これはおいといて、オウム事件でも麻原の空中浮遊を優秀な学生たちが信じ込んでしまったのだから、灰皿をUFOと勘違いした中学生がいてもおかしくはない。真相はさておき、あまり目撃者の中学生たちを悪く思わない方がいいと思いますよ。
タグ:UFO 介良事件
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2018年7月11日放送分「世界の何だコレ?!ミステリー」のUFO映像 [目撃情報]

今年7月11日放送の「世界の何だコレ?!ミステリー」で再び登場した、北島弘氏の最新自動観測撮影装置ロボット「SID-1」がとらえたUFO映像。
https://www.youtube.com/watch?v=9RugUI0Smlc


あれからつらつら考えてみるのだけど、特に二つ目の霧状の球のようなUFO、フライトレコーダーに表示されない米軍機が映っていた、なんてことはないんですかねえ…後ろからだと機影も見えないだろうし。
sidone_snapshot.jpg

しかし素晴らしい観測装置で、たいしたものだと毎回感心しますね。どちらかというと懐疑派のアンガールズ田中がしぶしぶ驚いてしまうのがこれまた毎回おもしろい。

一つ目のUFOだが、おおよその推計で時速1万4000キロとかいっていた。約秒速4キロというすさまじいスピードで、スペースシャトル並みの速度で東京上空を飛んでいることになる。

こんなのがビルの上空を飛んでいて、旅客機とかセスナとかドローンに衝突するなんてことはないんですかね?

だいたい、地表面でそんな超高速で飛ぶ理由がわからない。偵察目的で宇宙人が飛来しているとしたら、何かに衝突して砕け散るリスクの方が高いのではないだろうか。

まったくの空想だが、あれはUFOが地球付近で超空間移動をした残像だったりして(?!)。とにかく通常の物理現象を超越した話で、何度見ても興味深い映像ですね。
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『実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO』 [本]

元自衛隊空将補の佐藤守氏の著作。内容はタイトル通りだが、自身の操縦する自衛隊機がUFOに見間違われた事例や、超常現象に対する氏の考え方、三島由紀夫とUFOとの関りについての記述も興味深い。

空軍や旅客機のパイロットは実は頻繁にUFOと遭遇していること、防空上の見地からもUFOを軽視すべきではないこと、日本では特に三沢基地の周辺にUFOの目撃が多いことなどが書かれていて、全体に努めて客観的な立場からUFOを論じている。

これだけ現役の自衛官に取材してUFO証言を集めた著作はあまり他にないと思う。日本でのUFO目撃例を考える上で大変貴重な資料です。


実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

  • 作者: 佐藤 守
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/22
  • メディア: 単行本



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