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カルヴィン・パーカー氏の本 [パスカグーラ事件]

1973年にアメリカ・ミシシッピ州のパスカグーラ河畔で起きたUFOアブダクションとされるパスカグーラ事件について、体験者の一人であるカルヴィン・パーカー氏が証言を始めたという記事が流れた。今回パーカーは事件に関する本を執筆したという。
https://metro.co.uk/2018/08/13/man-says-abducted-ufo-aliens-drugged-examined-7834031/
http://www.newser.com/story/263274/he-passed-a-polygraph-with-alien-tale-now-hes-sharing-it.html

事件の概要は、1973年10月11日夜、パスカグーラ河畔で釣りをしていた職場の同僚、チャールズ・ヒクソン(当時42歳)とカルヴィン・パーカー(当時19歳)が、突然浮遊するUFOを目撃、そこから現れた3体の未知の生物に拉致され、UFO内で身体検査をされたというもの。生物たちは象の皮のような皮膚を持ち、首が太くほとんど頭と肩がつながっていた。二人は解放されたのち保安官事務所に駆け込み、逆行催眠やUFO専門家アレン・ハイネック博士らの調査を受けたが、事件については真贋論争が続いている。

ヒクソンはこれまで割合マスコミの取材に応じてきたが、2011年に死去。パーカーが事件について語ることはこれまであまりなかったというが、事件から45年たって詳しく話し始めた理由について「最近病気で死にかけて今も健康状態がよくない。死ぬ前に事実を話しておこうと思った」と述べている。

しかしパーカーも1993年に「UFO Investigations」という会社を立ち上げており、 2013年にも取材に応じている。
https://www.twincities.com/2013/10/11/man-says-1973-ufo-incident-turned-life-upside-down/
ここでもパーカーは近年心臓発作に苦しんでいること、出会った生物についてはエイリアンというより悪魔の一種ではないかと思っていることなどを語っている。

懐疑派であるASIOSの『UFO事件クロニクル』でも比較的信憑性が高い事件として書かれているが、パーカーが書いたという本にはいったい何が書かれているのか。興味深いことではある。


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トラヴィス・ウォルトン事件の真偽 [トラヴィス・ウォルトン事件]

先ごろ「世界の何だコレ!?ミステリー」でも取り上げていたが、1975年にアメリカ・アリゾナ州の森林で起こったというUFOアブダクション事件。新事実という年輪の謎について考えてみた。

年輪の写真は…?

番組でも年輪の謎について指摘していたが、現地でUFO研究家の男性が見せた木の切り株、年輪の幅が広くなった方角にUFOが着陸したというのだが、どうも画面上では年輪の示す方角とUFOの着陸地点は90度ぐらいずれているように感じてしまう。
travis_walton_direction_snapshot.jpg

それで何だか気になっていたのだが、専門家によると、年輪の幅というのは日光の当たり具合や地面の傾斜によっても偏りが生じるそうで、あの切り株ぐらいの偏りはいくらでもあるらしい(例えばhttps://www.pref.nagano.lg.jp/ringyosogo/joho/kids/nenrin.html)。

それにこれも番組で見せていたが、1975年から急激に幅が広がったという年輪の写真、同じものがネット上にもあるが(http://news21c.blog.fc2.com/blog-entry-6911.html?sp)、確かに「1975-1976」という数字のついた矢印の指し示すあたりから、年輪の幅が何倍も分厚くなっている。
travis_walton_wood_snapshot.jpg

トラヴィス・ウォルトン本人もユーチューブのいろいろな動画で現地の切り株を示して説明しているが、どうも見ていると、写真の年輪と現地の切り株の映像とでは年輪の幅に極端な違いがあるように思う。現地の切り株はそれこそ「一見すると何の変哲もない」年輪だが、写真は異常成長した植物の標本のようで、まるで違って見える。はたしてこの写真、「本物なのか」。別の木の年輪を張り合わせたものではないのか。

同じくらい年輪の幅が急激な広くなったものをネット上で探すと、例えばこんなものがある(http://sado-kankyou.jugem.jp/?cid=6)。森林伐採業者だったウォルトンならこうした年輪の性質や形状にも詳しいのではないかという気もする。

あの着陸現場とされる一帯の木々が一様にこのような異常成長を示しているならまだしも、写真の木と映像の木では年輪が違いすぎる。また地面は緩やかな傾斜地で、木々も等間隔ではなく、むしろ散乱して立っているように見える。それなら年輪に偏りが生じるのはそれほど不思議なことではない。

放射能とはそんなに便利なものか

また、放射能が生物の成長に影響することはあっても、その多くは遺伝子の損傷からくる奇形や異常繁殖で、一律に「年輪の幅が何倍にもなった」などということはありうるのか。

放射線による成長促進という考え(放射線ホルミシス)もあるが、放射線ホルミシスはまだ仮説の段階とされる。カイワレ大根に低線量のX線を照射したら成長が早くなった、というような実験結果はあるが、伐採用の森林でも同じことが起こりうるのか。その放射線がUFOから来たものだとしたら、放射線の種類や線量はどの程度だったのかまで検証する必要があるだろう。

何だか「放射能を浴びたら巨大化した」という発想で、まるでゴジラみたいな話ですよね。第一、木が巨大化したならなぜトラヴィスや付近にいた仲間たちが巨大化しなかったのか。

「人と木は違う」ということだろうが、もしそうなら、「木では説明不能な放射線効果が表れたが、人間では表れなかった」ことをどうやって説明するのかとも思う。少なくとも何らかの放射線障害がトラヴィスたちにも起こるはずだろう。

人型エイリアンとのコンタクト?

トラヴィス・ウォルトンの語った話の中で年輪以上に不可解なのは「UFOの中でグレイ型のエイリアンと白人風の男女のエイリアンに出会った」というくだり。

グレイ型は逆にありうるかもしれないが、地球人とよく似た(それもノルディックの)宇宙人がほかの惑星にいるのか。確率論的に言えば、他の惑星に地球人そっくりのエイリアンが生息している可能性は限りなくゼロに近いのではないかと思う。

人間とチンパンジーのDNA上の差異はたった2パーセントにすぎないが、それでも互いの形態は一目瞭然で異なっている。同じ惑星で同じ霊長類として進化した種同士でもこんなに違う。

ほかの惑星ならこれも確率論的に見て地球とは何らかの差異があるはずだ。その異なる環境で独自の進化を遂げた高等生物のDNA(宇宙人にもDNAがあるとすればだけど…)が、人間とチンパンジーよりも近接するなどということは、ほとんど起こらないのではないだろうか。

だからこの事件に限らず、「地球人そっくりの宇宙人に出会った」という話自体、とても眉唾な話だと思う。ウォルトンはUFOを見て何らかの衝撃で気絶していたのかもしれないが、UFOの中に入って云々というのは夢の中の出来事か、彼の作り話だろう。
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ソコロ事件は学生のイタズラか [ソコロ事件]

ソコロ事件には「学生のイタズラ」説がある。このイタズラ説は、物理学者スターリング・コルゲートが「事件はニューメキシコ工科大学の学生たちによるイタズラだった」と述べたことにより、UFO懐疑論者から強く支持されている。

コルゲート博士は事件当時(1964年)、事件現場であるソコロ近くのニューメキシコ工科大学で学長を務めていた。ノーベル化学賞受賞者であるライナス・ポーリング博士はソコロ事件に強い関心を持ち、事件についてコルゲートに問い合わせた。コルゲートが同年にポーリング宛に送った返信の中には、

'I have good indication of student who engineered hoax. Student has left. Cheers, Stirling.'
(私はイタズラをした学生をよく知っている。彼らはもういない。お元気で。スターリング)

とあり、この返信はポーリングの死後、ポーリングの書類の中から見つかった。これをUFO研究家のアンソニー・ブラガリアが2009年にネット上で発表し、ソコロ事件=イタズラ説の根拠の一つになっている。

しかし、このイタズラ説についてもいろいろと不思議な点がある。

一番の難点は、この手紙の中ではコルゲートが「イタズラをした学生」の名前も人数も一切明らかにしていないことだ。

ブラガリアはコルゲートとの最後のやり取り(2011年)もネット上に公開しているが、コルゲートはついに学生たちについて明かさなかった。ただこのやり取りからすると、コルゲートは「犯人たちの一人は私の友人だ」とブラガリアに述べていたようで、ブラガリアに対し「きみにこの事件について話すべきではなかった」とも述べている。

学長だったコルゲートが学生たちを問い詰め、大学を去ることを条件に今後一切不問に付すと約束したのかもしれない。しかし、この返信の内容やブラガリアとのやり取りだけだけでソコロ事件=イタズラと断定するのは難しい。

イタズラを告白した学生たちがいたことは確かだろうが、その告白自体イタズラという可能性もある。例えばジョンベネ事件や警察庁長官狙撃事件でも「犯人」だという男が名乗り出たが、いずれも犯人性を裏付ける証拠がなく、事件は謎のままである。

そもそも、ブラガリアらが指摘するように、工科大の学生たちがUFOを偽装して警官を欺くことは可能なのだろうか。

ここでイタズラ説の主張する気球説が問題となるが、UFO懐疑説とくればとにかく「気球説」という印象がありますね。

ニューメキシコ工科大では同大のラングミュア大気圏研究所が1960年代から気球による大気圏観測も行っており、コルゲートもブラガリアに対し「あれは気球だった」と述べている。しかし同時に「私は犯人からそれ以上のことは聞いていない」とも述べている。

ラングミュア大気圏研究所の気球実験については、1965年頃とされる写真が同研究所のホームページに公開されている(http://langmuir.nmt.edu/Storms_Above/StormsAboveCh6.html)。
socorro_baloon.jpg
ラングミュア大気圏研究所のホームページより

写真を見てもわかるが、この貧弱な気球をどうやってUFOに仕立て上げたのかと首を傾げたくなる。ザモラや近所のガソリンスタンドの定員の証言によれば、UFOは「大音量で青とオレンジの炎を出しながら時速1080マイルで飛ぶ」物体だったとされており、これを気球で偽装して見せたとすればハリウッドも顔負けのSFXである。

研究所のホームページによると、コルゲートはソコロ事件の起こった1964年にラングミュア研究所の所長になり、研究所の気球による大気圏観測にも深く関わっていたが、コルゲートが着任した当時の研究所はかなり施設が老朽化していたので、新たな寄付を得て建物を増築した。気球観測は1966年から盛んになったが、気球が嵐のたびにしぼんでしまうので、1968年からは海軍から得た牽引機を使って山の上に引っ張り上げるようにしたという。

つまり、事件当時のラングミュア研究所は貧弱な設備しかなく、気球観測自体それほど活発ではなかった。ここの気球で「空を轟音で飛ぶUFO」を仕立てるのはほぼ不可能ではないだろうか。

一方、コルゲートの前任の所長は学生たちに対してかなり厳格で、明確な規則もないまま学生たちを処断していたという。そこからすると1964年の事件当時、学生たちの中に処遇への不満や、新任所長への不安が募っていた可能性はあるだろう。それらがイタズラ事件の背景という気もするが、新任間もないコルゲートがどれだけ学生たちを把握していたのかという気もする。コルゲートと対立した一部学生がソコロ事件を口実に研究所を離れた、と言えなくもない。

ザモラも警官になる以前はニューメキシコ工科大に勤めていたとされ、職員としては厳格すぎて学生たちにはあまり好かれていなかったという(https://skeptoid.com/episodes/4582)。これもイタズラ説ではイタズラの動機とされているが、結局憶測の域を出ない。イタズラ説は「すべてニューメキシコ工科大」に帰着する説で、ここまで行くと無理からという気がする。

コルゲートもすでにこの世になく、仮にイタズラをした学生たちが名乗り出たとしても、どうやってUFOを偽装したのか明らかにならなければ、この事件の真の解明はないだろう。
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甲府事件で目撃されたUFOの大きさ [甲府事件]

甲府事件についてよく言及される疑問点の一つに、「UFOが事件現場のブドウ畑に着陸するのは不可能ではないか」というものがある。

これは、「UFOの直径は約5メートル、着陸時の高さは約2ートルとされているが、ブドウ畑には当時2.2メートル間隔でブドウの木を支える支柱が並んでいた。また支柱の上部は針金でつながれており、その高さは1.7メートルだった。だからUFOが着陸するのは不可能」という疑問である。

しかし、UFOを目撃した二人の小学生やその母親たちはUFOの大きさを計測したわけではなく、あくまで至近距離から見ていたにすぎない。目視で、しかも相当動転していた状態で、測量技師でもない一般人が、短時間に正確にUFOの大きさを測るのはそれこそ不可能だろう。

それに実際UFOの大きさが直径5メートル、高さ約2メートルだったとしても、支柱の上部の針金は高さ1.7メートルだったというのだから、スレスレでUFOは着陸できる。UFOの下部が出っ張っていて高さ2メートルはなかったとしても、支柱は2.2メートル間隔で並んでいたのだから、2本から3本の支柱を倒せばブドウ畑に着陸できたはずである。

kofu_case1.jpg

実際、ブドウ畑の支柱は1本が折れ、1本が傾いていた(資料によっては傾いていたのは2本)。また針金は変形していたという。また支柱が折れた付近には地面のくぼみが数か所。リヤカーの轍のような跡も発見されている。

この折れた支柱や針金のたわみがUFOによるものなのか、それともそれ以前の別の原因によるものなのかは検証されていない(警察だったらそこまでやったと思うけど、刑事事件ではないし…)。ただ支柱はコンクリート製だったとされる(写真で見てもコンクリート製)。

コンクリート製の支柱が根元から折れるなんてそうそうあることではないと思う(トラクターが支柱にぶつかって折れてしまったが、そのままにしておいた?)。事件発生時の2月はブドウ畑ではちょうど剪定の時期だが、これは通常手作業なので、なおさら支柱が折れるような事情は考えにくい。

当時この事件を調べた人たちはできればブドウ畑の所有者にも話を聞いてみるべきだったとは思うが、今はこのブドウ畑も木材店に変わってしまっているので、それも不可能になっている。ともあれ、何か異常なことがこのブドウ畑に起こっていたのはまちがいないだろう。
タグ:甲府事件 UFO
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